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時代
2007年4月11日 06:29
なにもかもが光も当たらず その下を影のように漂っている それさえどこにもとどまることなく 移ろいながら太陽のようにまた昇る なんだかんだ言ったって いつも時代に翻弄されて生きている なにを見てもなにをしても つかんでいるのはいつもその影でしかない 世界を変えた大発明も デカい夢を実現させた天才も たまたまそのとき雲の隙間に お天道様があっただけさ 通り雨 気まぐれで悪戯で ねずみのようにすばしっこくて そこにいる人間でさえも その長いしっぽで巻いてしまう ヒットチャートに並ぶ歌も いつかは「古い」と笑われながら やがては“時の人”と呼ばれながら 記憶からも消えてしまう でも棚には別の誰かの笑顔がある 中古になって涙も笑顔も手から手へ 知らないことはいつも新鮮に今度はさらに映えるんだ そしてまた誰もが口ずさむ歌になるんだ あらゆる才能も誰もが知る偉人たちも 時代のなかで選ばれた...
名のある存在
2006年10月17日 06:19
人って、自分を知りすぎると、最終的には死んでしまうのかなとか最近思った。 “自分探しの旅”とかってよく聞く言葉だけど、それって、僕は思う。 それまで築いてきた自分っていうのを、いっときでもいい、一瞬でもいいから忘れてしまいときの気持ちなんだって。 旅好きの人ほど、変化っていうのを求めてるのかなとか。 人生って、愛とかなんとか、最愛の人、伴侶、あるいは“失った自分の半分”なんて表現もあるけど、そういうのを探すんじゃなくて、すごくありきたりだけど、ホントの自分っていうか、ただの自分、ただ“純粋な自分”っていうのを探してく自分のなかに積み重ねてく時間の軌跡なんじゃないかな。 それこそ、今の僕が考えられるホントシンプルな表現だと、自分自身の生と死の狭間 ── 他人うんぬんじゃなくて。 そんななかに最愛の人だとか運命だとか、友達だとか恋人だとかとの出逢いがあったり別れがあ...
迷惑な話
2006年8月28日 00:58
「人様に迷惑かけずに生きていく」 まあ言うなれば、生きてるだけで迷惑だ。 存在そのものが迷惑な話。 そんな自分だけの物語を垂れ流しながら、我が物顔で歩きつづける。自分が主役の物語だ。 食べたらクソをたれ、ムシャクシャすれば人を殺し、思いどおりに運ばなければ戦争を始める。 人の身の上話ほど退屈な話はない。 僕はその人じゃないんだから。 その人も僕じゃない。 僕の過去は、その人が思いだすようには参照できない。つらいと言っても、その人にはとうていわかることじゃない。 それは僕も同じことで、その人がどんなに厳しい過去を背負ってきても、そしてそれをどんなに語り尽くしたとしても、僕が背負えるものでもない。 だけど、つらいことや苦しいこと、悲しいことがあったとき、自分にとって一番迷惑なことで自分が生きてるんだって思い知る。泣いたときに自分の涙を見てしまう。血が出たら、自...
世界中の大きな大きなチビッコたち
2006年6月26日 07:16
「意外」 必ずそう言われる。 “子供?” 俺が“好き”と口にすると、必ずそんな答えが返ってくる。 意外だろうが、案外だろうが、子供はなにしたってカワイイもんだ。 カワイイもんはカワイイ、こればっかりは譲れない。 レジ待ちのとき、子供を抱いたお母さんが隣にいると、そのお母さんには気づかれないように、俺は必ず赤ちゃんにちょっかいを出してしまう。お母さんに気づかれたときは、笑ってごまかす。そして、お母さんが視線を前に向けたら、すかさずまたちょっかいを出す。また気づかれたら、また笑ってごまかす。 正直言えば、そのお母さんには興味ない。話しかけられようものなら、お母さんの話には適度に相槌を打ちながら、もっぱら赤ちゃんと遊ばせてもらう。 しかしまぁ~… そんな光景を見てるだけで、お母さんってのは嬉しかったり楽しかったりするんじゃないかと思われる…誠しやかに勝手な単なる...
葛藤
2006年6月13日 19:52
自分は“違う”ってきっと誰もが思いたい だけど思えば思うほど 自分も同じなんだと思い知る なにもどこも違わない “普通”って言葉が好きになれず それを人に確認しながら そんな自分を否定してる そんな自分は退屈なんだと “自分らしさ”を模索しながら いつも結局模作なんだと すぐに折れてしまう自分にもがく そんな細い柱にしがみついてしまう 自分が築きあげてきたものには いつでも合格点をあげてやりたい だけど自分と他人を比べるほどに なんの根拠もない劣等感にさいなまされて 今度は“自己満足”って高い壁を築きあげてく そしていつの間にかできていた 隙間風に肩を震わせ 腹をすかして 見えなくなった外を気にして その自分だけの庭のなかではなにもかもが 人の気持ちでさえそう決め付けて それすら自己満足と押えこむんだ 自己満足や自分らしさの額を飾って 想い出話や他人のアルバム眺めるように そ...
Q
2006年5月 8日 13:59
たった1つの答えを求めれば求めるほど それが1つじゃないと思い知る 真実や事実はもしかしたらたった1つであるかもしれない でも答えは1つじゃない いろんなたくさんの「もしも」があるなかで 真実はたった1つしかないにしても 答えは決して1つじゃない もしかしたら答えなんてないかもしれない 疑問ばかりがあるなかで疑うことが多すぎて それさえ見つけられなくなる 目を細めてみれば むこうの小高い丘さえ砂漠と映すように 疑問に目を閉じれば答えも消えてしまうかもしれない 疑問に目を向ければ答えとともに浮かんでくるかもしれない もしかしたら疑問自体がその答えなのかもしれない...
Cry
2006年4月17日 05:01
自分の流した涙は、きっと、自分にしかわからない部分が多い。 誰かに見せるために泣くんじゃない。 誰かに気づいてもらうために泣くんじゃない。 泣きたくても泣けないときがある。 なぜか涙するのを我慢するってことがある。 でもそんなとき、ふとひとりになったとき、 まるで雨で景色がにじむように涙がこぼれてしまうんだ。 自分の涙は、もうそんなにつらくない。 そんなに悲しいわけじゃない。 そんなに淋しいわけじゃない。 その涙の意味よりも、また自分の弱さを思い知る。 でも誰かの涙が何よりつらい。 心のなかで泣いてる人がいる。 無力さ、弱さ、もろさ、強さ、優しさ。 そんな人の涙に、いつも母を思いだす。 もし涙がなかったら、この弱さとか強さとか。 優しさとかを、 どうやって表現したらいいかわからない。...